七対子(チートイツ)

2ハン役 出現率:2.4%

七対子(チートイツ)画像

・同じ牌2枚を7セット集める
 (同じ牌4枚で2セットとすることは認められない)
・必然的にメンゼンのみ

メンゼン:ポン、チー、カン(大明槓)をしていない状態のこと

解説

対子(同じ牌2枚)を7組そろえることで、七対子(チートイツ)という2ハン役になります。略して「チートイ」と呼ばれるほか、「ニコニコ」なる愛らしい通称もあります。

一般的なルールでは、同じ4枚の牌をもって2つの対子とすること(七対子の4枚使い)は認められませんのでご注意ください。

七対子は、4メンツ1雀頭という東洋の常識を軽く打ち破ったアメリカ産の役です。原則が通用しませんので、カンも含めて鳴いては作れず、必然的にメンゼンのみの役となります。

また、一盃口(イーペーコー)とは複合しません。それが含まれているように見える牌姿であっても、七対子には順子(シュンツ)という概念もありませんから、一盃口とは見なされません。一方、二盃口(リャンペーコー)は見た目が完全に七対子ですが、ハン数の高い二盃口のほうだと解釈され、七対子の役はつかないことになっています。

点数計算では、原則を外れていて符の計算ができないため、25符に固定されるのが一般的です。

特異な牌姿ではありますが、混老頭、混一色、清一色、そして役満の字一色はチートイ型のアガリが可能です。(4枚使いが可能なら緑一色と清老頭も)

意外と優れた攻守バランス

七対子は非常にユニークな姿をしていますが、攻守のバランスがよいことから好まれる役でもあります。

もっとも大きなメリットは、他家の危険牌を対子の形で保持しながらアガリに向かうことができるという点です。比較的、オリる必要がないかまえとなっているのが、優秀な攻守バランスたるゆえんです。

デメリットは、テンパイが必ず単騎待ちになることと、七対子のみではスコアが低いという点です。しかし苦しい形でのテンパイは反面、アタリ牌が読まれにくいというメリットを意味しますし、得点の面ではリーチやタンヤオ、ドラをからめて高くできる発展性があります。

また、七対子は、すなわち刻子(コーツ)のタネをたくさん持っている形でもありますので、ドラや役牌をからめてのコーツ手に切り替えて大攻勢に転じるといったことも難しくありません。

このように柔軟に立ち回れる役ですので、序盤で手牌に対子が目立つ場合には、ぜひ七対子のルートも考えてみましょう。