三槓子(サンカンツ)

2ハン役 出現率:0.005%

三槓子(サンカンツ)画像

・カンツを3つ作る
・鳴いても2ハン

カンツ:カンして作った同じ牌4つでできたメンツ
鳴く:ポン、チー、カン(大明槓)をすること

解説

槓子(暗槓、大明槓、加槓どれでも)を3つ作ると三槓子(サンカンツ)という2ハン役になります。

上位役として役満の四槓子(スーカンツ)があります。

幻の2ハン役

カンツが3つできればいいという、実に話の早い役ですが、その出現率はきわめて低くなっています。2ハンの役でありながら、役満以外の役ではもっとも出現しにくく、一部の役満よりもレアな役です。

実戦でまずお目にかからない理由としては、三槓子の前段階として、手元に暗刻(アンコ)が多いならば、役満の四暗刻(スーアンコー)を狙ってゆくのが自然であり、あえてカンツを作りにゆくメリットに欠ける点が、まず挙げられます。また、自分ひとりで3回もカンをすることは、確率的にも困難です。

そもそも、3回目のカンにそなえて2つのカンツを作って1つのコーツを持っている状態では、3面子(メンツ)が完成しているわけですから、すでにテンパイしている可能性も高いので、三槓子の前にアガれてしまいます。

また、もしカンツを3つ作ることができたとしても、そこからアガることがまた難しいものです。他家は役満の四槓子(スーカンツ)になることを恐れて阻止しにかかってくるでしょう。すでに3つのカンツがあるなら、だれかひとりがカンすれば、四開槓(スーカイカン)により途中流局にすることが可能です。

ほかにも、ドラが4枚に増えることで、他家の早アガリを促進してしまったり、手牌が極端にせまくなるためにオリにくくなってしまったりと、三槓子の行く手は鬼ばかりといった状況になります。

あえて三槓子の道を目指す者は、勇者と呼んでよいでしょう。ただしカンドラ増やしまくりで場に混沌をもたらすことから、中二病的なニュアンスでの勇者であることは避けられません。